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ギドラの巣「新」映像作品掲示板

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1月25日に思う 殿様ギドラ (男性)  URL

2023/01/25 (Wed) 18:35:47

『怪獣島の決戦ゴジラの息子』劇場パンフレットより有川貞昌特技監督のコメント。

(円谷監督の優れた点は)「つねにものごとを分解して見つめる目を持っていることだ。それらの分析の積み重ねをふまえたうえで〝アイディア〟が出てくるのであって、
決して思いつきではないのです」
「その点、ぼくらのほうは、まず〝夢〟を設定してしまって、その夢と現実のギャップを埋めるために悪戦苦闘をします。
 創り上げる〝夢〟は同じでもその過定(原文ママ)がちがうのです」

 これをどう読むか。
 抽象的な表現なので、具体的にはどんな過程を踏んでいるのかわかりにくい面がある発言ではあります。

 私の解釈は、演出面でも技術面でも、扱う(広い意味での)題材を構成要素に分解・解析して、最終的な目標(どんな映像にするか、どんな機材を作るか)を定めていくということではないかと読んでいます。
対して、有川監督は「ぼくら」と謙遜していますが、ほかの(特技)監督は、シナリオのト書きからぱっとイメージしたものを映像化しようとして工夫するという意味ではないでしょうか。

『南海の花束』製作時、飛行機が海上に不時着するシーンについて、シナリオでは「概念的にしか書き現されて居らず」(円谷英二監督によるコメント)「私は監督の同意を得て、このシーン全部のコンテを組み上げた。」
と、飛行機の不調原因がわかるカットや乗組員の必死の対応が伝わるカットなどを追加しています。
(「円谷英二の映像世界」125ページ註1参照のこと。増補改訂版では127ページ、あるいは「定本円谷英二」191ページから192ページ)

 私はこれが円谷特撮映像の基本ではないかと考えています。
作るべき映像を見た目から考えるのではなく、その「現象」が起こるメカニズムから考えるとでも申しましょうか。

 ゴジラの熱線を受けた金属は溶けるのです。
爆発すれば派手ですが、そんな表面的な演出に流されないところに円谷特撮の迫力があるとみています。

 リアリズムに基づいた演出に円谷特撮の特徴があるのは確かなことと思います。
しかし、常にリアルシミュレーションを目指していたのかというとそんなことはありません。

『怪獣大戦争』で、宇宙航行するP1号の背景を後方へ流れていく光の点はなんでしょう。
星のようにも見えますが、遙か彼方の恒星がロケットの背景で動いて見えるはずはありません。
P1号の移動感を表現するための映像的な「ウソ」でありましょう。
ちなみに『宇宙大戦争』や『妖星ゴラス』にはそこまで極端な演出はありません。
ひょっとしたら小惑星帯を通過していることを表現したのか?との疑いもありますが、だとしてもリアルではありません。

 円谷英二監督が大事にしていたのは、それぞれの作品やシーンに合わせた最も効果的な映像を作ることだったのはないかと考えています。(当たり前と言うなかれ。ドラマの流れと関係ない変な映像を見たことないか?)
あるときはリアリズムまたあるときは完全なる空想、はたまたその中間と、場合に応じて発想を切り替えていたのではないでしょうか。
という考えもあくまでも推察であり、これが真実だ、などと主張するつもりはありません。

 映画作りは非常に複雑な思考のもとに進められるものです。
シナリオ構成や映像構成に守るべき基本があったとしても、原則さえ守れば上質な物になるわけではありません。
全体の中で効果を発揮するなら「掟破り」が正しいこともあります。

 円谷特撮になんらかの特徴があったとしても、決まった法則などはない、と考えています。
作品毎に毎回演出を〝開発〟していたのではないかと推察します。

 私は円谷特撮を考えるとき、なにか一つの事例やあるシチュエーションでの発言だけで何かを見つけたつもりにはならないよう自戒しています。
そして残された作品を繰り返し鑑賞(体験)することで言語的ではない形で円谷特撮を体に叩き込みたいと思っています。
どうか特撮を志すクリエーターの皆さんも、資料本や批評本の言語的な解説は参考程度に留めて、まずはフィルムから学んでくださるようお願いいたします。

と、言葉を弄しているんだから世話ないね。

(この一年の間に初代ゴジラ、初代ウルトラマン、ウルトラセブンのフィギュアをお供えなさった方がここを読んでいてくださるなら嬉しいことですが、思いは届くでしょうか)

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