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ギドラの巣「新」映像作品掲示板

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『帝都物語』、『帝都大戦』 - エクセルシオール (男性)

2019/09/10 (Tue) 21:27:56

 先日、久方ぶりに『帝都物語』、『帝都大戦』を視聴する機会がありました。この二作は80年代特撮映画の中で超大作の名をほしいままにした作品であり、今でもファンの多い作品です。もっとも両者の作風はよく見るとだいぶ異なります。

 基本的な物語は戦前、戦中の東京を舞台に、東京壊滅を狙う悪の魔人・加藤保憲と、彼を阻止しようとする人々の戦いを描いたものです。『帝都物語』では風水や呪術、陰陽道と言ったものが設定で多用され、オカルト的なバトル作品の先駆けともいえるでしょう。
 これに対して続編である『帝都大戦』では、風水等は陰に隠れ、超能力バトル映画のようになっていました。また、当時の映画の風潮からかグロテスクな描写が多く、前作は好きだがこちらは嫌いという方も少なくないと聞きます。

 この作品の特撮に関しては当時最高峰のものが用いられており、式神、怪物等のクリーチャーも強い印象を残します。『帝都物語』のクライマックスではの加藤の魔力によって動き出す阿修羅像や、式神と学天測(西村真琴博士が作った実在したロボット。なお、本作品で博士を演じた西村晃さんは実子)の対決などが面白かったです。

 ただし、この二作でもっともインパクトの強かった存在はやはり加藤保憲。演じた嶋田久作さんはこれが映画初主演だったそうですが、その存在感は勝新太郎さんをはじめとする並み居る名優たちを圧倒していたと言えます。まさにはまり役であり、嶋田さん以外が加藤を演じると違和感を覚えるほどです。

 『帝都物語』『帝都大戦』の二作は、怪獣映画以外のヒットした特撮映画として今一度見直してみる必要があると思います。

 さて、ここから先はおまけ。私は最初に『帝都物語』を見た時、敵である加藤保憲について「加藤保憲って普通の名前じゃん」と思いました。確かに名前だけ見ると大して怖そうに感じませんね。また、勝新太郎さん演じる渋沢栄一は迫力満点ですがとても堅気に見えません。
 それから『帝都大戦』。この映画では追い詰められた日本が起死回生を図るために高さ180尺の電波塔を建てて、丹波哲郎さん演じる大僧正の念力を電波に乗せて送り、ルーズベルトやチャーチルといった敵国の指導者を呪殺する計画を立てています。ホラー色の強い作品なのに、ここは笑ってしまいました。当時の私にとって丹波さんというと大俳優よりも『大霊界』のイメージが強かったため、「丹波の念力にたよらなければいけない日本はどのみちダメなんじゃないのか?」と思ってしまったものです。

 なお、荒俣宏さんの原作小説は戦後編まで書かれており、確か映画よりもぶっ飛んだ内容でした。すごいのはこのシリーズを出版していた角川書店の社長、角川春樹さんが実名で登場しあやしげな新興宗教の教祖として活躍すること。これは頭を抱えてしまう設定でした。

Re: 『帝都物語』、『帝都大戦』 殿様ギドラ (男性)  URL

2019/09/11 (Wed) 19:08:58

『帝都物語』は私もはまりました。
 劇場も超満員でかなりヒットしたと思われます。

 原作小説の派手なシーンをとにかく繋げていったという印象で、ちょっと強引なシナリオだったかと思いましたが、
84ゴジラ以後大特撮映画が途絶えていた時期の作品だったこともあり、満足感は高かったです。

 原田美枝子さんが良かったんだなぁ。
(当時のインタビューでは、監督に不満を感じたなんてことをおっしゃっていましたが・・)

『帝都大戦』は予定されていた中国ロケがキャンセルになってストーリーも改変せざるを得なかったとか。
 小説「帝都物語」で描かなかった戦中を描くという触れ込みだったのでかなり期待したのですが、うーーーん。
映画『帝都大戦』の原作扱いの外伝小説は読んでいないので比較は出来ませんが。

 そうそう「帝都物語」で知った渋沢栄一って、いろんなところに足跡を残していて驚くことばかりです。
 十和田湖にある博物館に渋沢栄一コーナーがあるんだもんなぁ。

 戦後篇、未来篇も映画化したらおもしろそうですが、内容的に無理かなとも思います。
 あれ? アニメの「帝都物語」というのもあったような気がしますが、どこまで描いたんでしょうね。

(小説は友人から借りて読んだので手元にないんですよ。これはイカンな)

Re: 『帝都物語』、『帝都大戦』 - エクセルシオール (男性)

2019/09/11 (Wed) 21:36:05

 アニメ版の『帝都物語』は1991年にOVA(オリジナルビデオアニメーション)として全4話作られました。アニメ化されたのは映画版とだいたい同じところまでですが、細部はかなり違いました(全部は観てないのですが)。
 何分、コアなアニメファン向けのOVAであるため、表現描写とかはかなりエグいものがありますので(「エログロアニメ」だという感想もあるらしい)、観るときには一定の注意が必要です。

 キャストについては、塩沢兼人さん、潘恵子さん、納谷悟朗さん、麻上洋子さん等、有名な実力派声優が多数出演しています。そして、加藤保憲役は映画と同じく嶋田久作さんです。
 視聴する方法としては、VHSを見つけ出すのは極めて困難で、DVDも発売が2007年ですから少し難しいかもしれません。一番確実なのはバンダイチャンネルの配信だと思います。第一話に限れば現在無料放送となっているので観てみてはいかがでしょうか。

 なお、『帝都物語外伝』という実写映画もあるそうですが(1995年)、非常に評判が悪いと聞いています。あらすじを見る限り私も観る気が起きません。
 

Re: 『帝都物語』、『帝都大戦』 - 海軍大臣 (男性)

2019/09/12 (Thu) 23:42:00

【帝都大戦】はエクセルシオールさんの書かれた通り、ちょっとグロテスクな描写が多くて好きではありませんが、【帝都物語】は数年前に川崎市民ミュージアムで実相寺監督の追悼特集が組まれた際に久々にスクリーンで再見しました。
 作品全体の感想としては、どうしても原作小説のダイジェスト的な仕上がりとなってしまっている辺りが欠点の様に感じられます。これは本作のみに限った問題ではなくて、長編小説を映画化する際に決まってぶち当たる大きな壁だと思います。最近の山田洋二監督が短編小説ばかりを原作に用いているのも、そうした問題からのようですね。

 ところで前述した追悼上映の際には、佐野史郎さんと嶋田久作さんをゲストに招いたトークショーが行われたのですが、本作撮影時のエピソードなどそっちのけで、佐野さんと嶋田さんでは身長にだいぶ差があるのに、顔の大きさは同じだとかいった話題で盛り上がっていたことを思い出します。
 また、友人が何処ぞの古本屋で入手した【帝都物語】の初稿シナリオでは、加藤保憲役に何と小林薫さんがキャスティングされていて驚いたことがあります。確かに嶋田久作さんほどの見た目のインパクトは感じられないかも知れませんが、それはそれで見てみたかったな、とも思っています。
 ちなみに私は未見ですが【帝都物語外伝】の方は、これを観た知人は全員が皆、口を揃えて、「これまでの人生で観てきた映画の中で、最低最悪の作品」だと云っていました。

Re: 『帝都物語』、『帝都大戦』 殿様ギドラ (男性)  URL

2019/09/15 (Sun) 12:59:07

 アニメ『帝都物語』第一話、試しに見てみました。(情報に感謝です)

 正直微妙な出来ですね。
尺の違いで映画版より筋運びは丁寧と言えますが、やはり派手なシーンを串団子状に繋いでいってる感ありです。
 これなら実相寺昭雄劇場版で十分というか、映画『帝都物語』のほうがずっとおもしろいです。

 加藤に小林薫案というお話で思い出しました。
 実相寺監督の何かの著書で『帝都物語』のオファーを断った俳優たちにちょっぴり恨み節を書いていらしたなぁ。
 いや、それが小林薫さんのこととは思いませんが・・・。
(監督が最初に構想したキャスティングに興味津々)

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