ギドラの巣「新」映像作品掲示板
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レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - 殿様ギドラ (男性) URL
2018/05/01 (Tue) 18:28:40
迷った挙げ句、結局見てしまいました、『レディ・プレイヤー1』。
ネタバレなしで、簡単に感想を書いてみます。
受け止め方は人それぞれという前提で、私には高揚感のない凡作と感じられました。
ポップカルチャーという言い方が適切なのかどうかわかりませんが、映画ネタ、アニメネタ、音楽ネタなどなど、
まあオタクネタが山盛りという映画だったわけですが、とにかく出せる物は全部出しました、という感じで、
よくぞやってくれました、という感激にはほど遠いです。
作品全体の結論は、「ゲームばっかりやってちゃダメよ」というお説教で、新味はないです。
ならば、ゲーム世界に埋没してしまうことの何が危険なのか、なぜそれがいけないのかをもっと掘り下げて欲しかった。
(この映画では、そんなことでは彼女【彼氏】は出来ないよと言っているだけである)
仮想現実が人間心理に及ぼす影響など、描くべきことはたくさんあっただろうにと残念です。
それから、劇中の社会体制に関する説明が不足しているので、劇展開のいくつかが腑に落ちないままストーリーが進行していくのも乗れなかった原因です。
現実世界での動きとゲーム世界での動きを並行して見せていくのは良かったですが、
派手な見せ場はゲーム内でのことなので、どうしても切迫感が薄く、これが高揚感を生まなかった理由ではないかと思いました。
(ゲーマーの方は別の感じ方をするのかもしれない)
ひとつ非常におもしろいと思ったのは、この映画の主軸を成す仮想世界(オアシス)を作った男(ハリデー)がいわゆるオタクであることが、
オアシスをアニメや特撮、SFのキャラクターのオンパレードにさせていることに対を成すように、主人公がハリデーのオタクであること。
主人公はハリデーオタク度が抜きんでて高く、その能力で謎解きを進めることが出来たという見方も出来ます。オタクの二重構造ですね。
(しかし、最後の謎はハリデーに関する知識とはあまり関係ないけれど)
考えすぎかも知れませんが、オタク道も中途半端はおよしなさいと言われたような気もします。
そんなこんながありつつ、私が最も感心したのは、某映画(もういろんな人がネタをばらしているのでしょうけれど、ここではバラしませんぞ)の世界に
登場人物達が入り込むシーンです。ゲーム世界の描写は基本的にCGアニメであって、アニメ映画を見ている感覚になりますが、
この某映画に入るシーンはもっと高度なことをやっていました。
もとの映画映像にCGを合成していますが、原版のカットとはカメラワークが違うカットになっても、映画内の事物が角度を変えて映ります。
映画フィルムの中に入って移動している感覚です。(うーん、どんな映像なのか、伝わっていますでしょうか)
これにはびっくりました。現在のCGはここまで進んでいるんですね。
さて、この映画を見て、四六時中スマホゲームをやっている人々は何を感じるのでしょうか。
Re: レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - エクセルシオール (男性)
2018/05/07 (Mon) 21:28:48
残念ながら私はまだこの映画を観ていないのですが、もうご覧になった管理人さんに一つだけ質問です。
この映画には様々なキャラが出ているはずですが、ガイガンの姿は確認できましたでしょうか?メカゴジラに関してはガンダムと戦う姿が公開されていたので出演は確実ですが、ガイガンに関してはそこまで目立った登場ではなかったようで、あまり話題になっていません。もしお気づきでしたらどの辺に出ていたか教えていただければ幸いです。
それにしてもガイガンは名怪獣だったのにいろいろと不遇でした。サイボーグ怪獣と言う斬新な設定、未来的な素晴らしいデザインは大変魅力的であり、人気はあったのですが、予算不足の時代だったので、設定上の力を十分に発揮できなかったと言われています。個人的には額のレーザー砲が発射されるところは見てみたかったですね。ただ、ゴジラとアンギラスを血まみれにしたという別のインパクトはありましたが。
Re: レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - 殿様ギドラ (男性) URL
2018/05/08 (Tue) 18:40:33
私もガイガンを使いこなした映画を見てみたいと願う一人でございます。
「ファイナル・ウォーズ」では結局別物にされてしまいましたし・・・。
そこで、『レディ・プレイヤー1』でのガイガンなんですが・・・。
見つかりませんでした。
ただ、画面の隅々まで何らかのネタが隠されているような映画なので、ガイガンは出なかった、とも言えないのです。
乱戦状態の中に混じっていたのか、いや、ガンダムやメカゴジラ(機龍ではありませんでした)が設定通りの大きさだったことを考えれば、もし、ガイガンがいたならば、やはり巨大だったはずで・・。
うーん、わかりません。
Re: レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - なんじぇい (?)
2018/05/11 (Fri) 17:28:31
私もこの映画を鑑賞しました。結論から書くとまずまず面白かったです。
まあオタクネタが盛りだくさんだったことは素直に楽しめたのですが、私としてはよかったことは作品の小テーマでちょくちょくとインターネットの付き合い方の警笛を鳴らしていたことでした。
一応ネタバレしないように書くと、「パスワードを身の回りに張り付けちゃダメよ」「インターネットの中でうっかり個人情報を喋っちゃダメよ」「仮想世界では美女でも現実ではどうか知らないよ」辺りでしょうか。
この辺りのインターネットに関する付き合い方を、娯楽作品の体は壊さず自然に伝えているのが良かったと思ったところですね。
自然に伝える、というところがスピルバーグの娯楽作品の作り方の上手さのようにも感じられます。
ただ気になったところというと……最初のレースゲームの解決法は、ゲーマーなら誰かは既に試していると思うんですよね。
実際マリオカート等では散々ゲーマーたちによって裏ルートが見つけられているので。
まあそういう細かい突っ込みどころはありつつも、全体としてはよくまとまっていたと思います。
ちなみに、私もガイガンは見つけられませんでした。
Re: レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - 殿様ギドラ (男性) URL
2018/05/11 (Fri) 18:39:43
そうそう、冒頭のレースゲームに仕掛けられた細工に関しては私も全く同感です。あれが何年も解けない謎だったなんて・・。
原作にはないエピソードだそうで、やはりゲームにはあまり詳しくない人がシナリオ化しちゃったかな?
(ギドラの巣をご覧いただければわかることですが、私、グランツーリスモのヘヴィユーザーでした。裏技発見はほとんどやってませんが、◯走は基本です)
それから、私もネットの作法を伝えるエピソードを入れ込んでいるのはよかったと思いました。「一人でしゃべっているように見えても複数で考えているのかもよ」というエピソードには、自分の体験にも思い当たることがあって、ニヤリ。実際、こいつ、一人じゃねーなと思ったことがありました。あ、私はまるっきり一人の孤独なおじさんです。
Re: レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - エクセルシオール (男性)
2018/05/14 (Mon) 21:06:25
ようやくこの映画を観てみました。私もガイガンは全く見つけられませんでした。正直、本当に出ているのか疑わしくなってきます(最後の大決戦シーンのどこかにいたのだろうが)。少なくともメカゴジラ(デザインはオリジナル)と違ってえらく冷遇されていますね。
ただ、メカゴジラとガンダムの対決はなかなか面白かったです。なお、原作ではガンダムではなくウルトラマンだったとか。また、同じく原作ではジェットジャガーもチョイ役で出ていたそうです。
映画全体の感想としては面白くなかったわけではないが、とりたてて優れた作品ともいえないですね。劇中の現実世界は途轍もなく問題のある状況であり(貧困や環境破壊、さらには営利企業に一般市民を強制労働させることが許されている等々)、このままにしてはいけないはずだったのですが、そこの掘り下げは今一つでした。結局、オアシスが民衆の現実逃避を助長しているものであることは否定できず、破壊してしまって民衆を現実に向き合わせるという落ちにすべきだったのではないかとも思ってしまいました。
続きが作られるかは不明ですが、もし制作するのであればもう少し真面目に作ってほしいですね。
Re: レディ・プレイヤー1(ううーん、スピちゃん、またやらかした?) - 殿様ギドラ (男性) URL
2018/05/17 (Thu) 19:05:28
仮想現実と現実の何が同じで何が違っているのかというあたりの掘り下げが足りないことが私の不満の元だったように思います。
どうやらオアシス内で金を稼ぐことも出来るようだけれど、現実世界での経済活動がどうなっているのか?という疑問が残りました。
簡単な話、食料の生産や流通は誰がやっているのでしょう。
映画では誰も彼もオアシスに逃避しているような描き方をしていましたが、全世界の全人類がそんな生活をしているとは思えません。
映画の冒頭で、人類は未解決の問題を放り出してゲームに逃げ込んだ、というような説明が入りますが、民族紛争や宗教対立も放り出したのでしょうか。
どうも、このあたりの世界設定説明の甘さに、作り手の現実認識の甘さが見えるような気がしました。
(おそらく実際はゲームに没入している人々とそうではない人々がいるはずだ)
悪役として登場する企業IOIは中盤で爆破テロを行いますが、そのくだりを見たときには、この世界のアメリカでは国家権力が弱体化していて、
警察力が失われているのだろうと解釈したのですが、最終的には警察のお出ましとなるストーリー展開にもいささか白けました。
(法治国家の下で大企業がやらかす悪事はもっと巧妙なものではなかろうか)
と、いろいろ貶してしまいましたが、ハリデーの記録を探る行為を描くことで、
人間はその体験を通じて人格を形成しているのであり、記憶された体験には現実と虚構の区別はなく、実体験もテレビ・映画やゲームでの体験もその人を作っていることには変わりがない、
また記憶こそがその人であるという観念を伝えていたようにも感じました。
(映画のラスト近くで、死んだのか?と問われたハリデーが答えを濁すことにヒントがある)
それは私が「物語」を大事に思う思想に通じるところでした。