ギドラの巣「新」映像作品掲示板
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S・P・Y スパイっ!(主題歌より) - 殿様ギドラ (男性) URL
2022/09/18 (Sun) 17:25:53
気になりながらも長らく未見だった「スパイキャッチャーJ3」を東映チャンネルの放送で見ることが出来ました。
手元には資料がほとんどないのでネットで拾った情報によると、1965年から1966年にかけて全26話で放送された東映制作のテレビドラマです。
現存するフィルムは第一話第二話(SOSポラリス原潜・前後編)第四話(SOS火山トンネル後編)と劇場用として第二十三話第二十四話を一本にまとめた「SOS危機一発」のみとのこと。
その三本を一気見しました。
いやー、驚いた驚いた。
007の影響下にあるのは確かですが、「マイティジャック」以前に正面切って特撮を押し出したアクションドラマを作っていたんですね。
勁文社の「全怪獣怪人・上巻」83ページの解説には「(特撮は)ごく一部に効果的に使われていただけ」とありますが、そんなことはありません。
間違いなく特撮を見せ場にしてアクションを組み立てています。
飛行場の建物に激突するヘリコプター、敵の車両が後部から火炎噴射しそれを空中に上昇して回避する主人公のコルベットスティングレイ(66年式)、
飛行するスティングレイが原潜に化けた敵潜水艦のブリッジを粉砕、スティングレイのフロントグリルからミサイル発射!などなど。
特撮担当は上村貞夫と矢島信男のお二人(エピソードによって交代している模様)が確認できました。
国際謀略叛乱グループ・タイガーの悪巧みを国連に属するTULIP(チューリップ←このネーミングはどうなんだ?)が阻止するというストーリーで、
このあたりはQに対するマイティジャックに似ているように感じます。
(双方ともに007を真似ているのかもしれないけれど。あ、当時はナポレオン・ソロもあったっけ)
川津祐介、丹波哲郎といったキャスティングや台詞に盛り込んだ情報(うろ覚えですが、「あの操縦室はノーチラス型潜水艦ではない。ナチスのUボートを改造しただけだろう」とか)
などからも子供向け作品ではなったことがうかがえます。
シナリオのまとめ方には少々無理があり、なんでコイツがここにいるんだ?みたいな不整合もあって、傑作とまでは言えないところではあります。
それでもスピーディーな展開、粋な演出は十分楽しめます。
白黒制作だったために再放送の機会に恵まれず、フィルムの大量喪失につながったのだろうと想像しますが、実に惜しいです。
現存フィルムをまとめたDVDが発売されているので、興味のある方の鑑賞は容易かと思います。
ああ、全話見てみたい。
Re: S・P・Y スパイっ!(主題歌より) - エクセルシオール (男性)
2022/09/19 (Mon) 17:22:15
『スパイキャッチャーJ3』という作品は今まで知りませんでしたが、なかなか面白そうなドラマであり、機会があれば観てみたいです。
当時はフィルムの使いまわしも少なくなく、特撮に限らず、別の作品の撮影に他の作品で用いられたフィルムを使ってしまい、結果として元の作品がなくなってしまう事が珍しくなかったようです。本作品も実質五話分しか残っていないそうで残念ですね。
ちなみに主人公の属する組織チューリップも敵の国際陰謀団タイガーも頭文字をつなげたものであり、これは多分『0011ナポレオンソロ』の影響だと思われます。同作品にはソロ達が属するアンクルも敵の秘密結社スラッシュも正式名称の頭文字を繋げたものだったので、それに倣ったのでしょう。
なお、本作品で敵味方とも架空の国際組織にしたのは娯楽スパイ作品として正解だと思いました。どこか特定の国や勢力を敵にしてしまうと生々しいし、どうしてもきな臭いにおいが漂ってしまいますし(映画版の007も敵はスペクターを初めとする架空の組織にしている事が多い。旧ソ連と真っ向からやり合う事は珍しかった)。
丹波哲郎さんが『007は二度死ぬ』に出る前にスパイを演じていたのは面白い。そういえば『007』での役名はタイガー田中でしたね。
隠れた面白い作品であり、どこかにフィルムが眠っていることを祈ります。
Re: S・P・Y スパイっ!(主題歌より) - 海軍大臣 (男性)
2022/09/19 (Mon) 21:33:31
むかし文庫本で出ていた「都筑道夫ドラマランド」でシナリオを何本か読んだことがあって、面白そうな作品だとは思いながらも、視聴の機会が無かったので、興味があります。
作品名が上がっている「M.J」もそうですが、当時の007シリーズとその類似作の人気は物凄かったらしく、「ウルトラセブン」の後半に矢鱈とスパイものめいた話や秘密兵器が登場しているのは、あからさまに当時のスパイブームを反映しているとの意見もありますね。ただ、セブンにしろM.Jにしろ、当時に円谷にはそれを上手く扱えるライターも演出者も居なかった気がして、残念に思います。